沖縄県内初のマルチヘリカルCT導入

(35)猫消化管好酸球性硬化性繊維増殖症(FGESF)におけるCT検査の活用

猫ちゃんのお腹の中に大きな硬いしこりができる病気があります。猫消化管好酸球性硬化性繊維増殖症(FGESF)は、最近になって研究が進み、診断されることが少しずつ増えてきた病気です。

原因は免疫異常や細菌感染、異物などの関与が考えられていますがまだまだ不明な点が多く、治療としては手術や免疫抑制剤、抗生剤の投与が必要となります。

切除して投薬の反応が良ければ良好な経過を送ることができますが、切除しきれない部位にできていたり薬への反応が悪い場合は、経過が悪いことが多いです。

当院でCT撮影をした猫ちゃん2頭の画像です。CT撮影時の針生検、その後の組織生検、症例の治療経過等によりFGESFと診断しました。

<<症例1:雑種ネコ、2歳、避妊メス>>

開腹手術による組織生検と病理検査で、FGESFと診断しました

<<症例2:雑種ネコ、4歳、避妊メス>>

CT画像、針生検、投薬の反応でFGESFと診断しました