沖縄県内初のマルチヘリカルCT導入

(33)卵巣遺残症候群におけるCT検査の活用

ワンちゃんやねこちゃんは、避妊手術をすることで子宮・卵巣の病気を防ぐだけではなく、発情期に伴う発情行動も抑えることができます。

しかし、避妊手術を行ったにも関わらず、しばらくしてから発情がきてしまうことがあります。

その原因としては、避妊手術時の卵巣の取り残しや、副卵巣がある場合(猫)、または発情行動のクセが残っている場合と様々ですが、どちらにしても卵巣の存在を確かめる必要があります。

その方法として、膣スメア検査や超音波検査、さらに確定診断ができるものでは血中性ホルモン値(黄体ホルモン)の測定とCT検査があります。

今回の症例は、1歳、雑種猫、半年前に他院にて避妊手術を行ったが発情行動がみられる、とのことで来院しました。

CT検査を行うと、卵巣が存在していることが分かりました。

そのまま手術となり、肉眼にて卵巣を確認後、摘出しました。

卵巣の根元を縫合糸で結紮

摘出完了

その後は発情行動もすっかりおさまっているとのことでした。