これまでエキゾチックアニマル(犬・猫以外のペット)にも多くの病気が存在することをお話しましたが、今回は病気の中でも腫瘍に注目してお話します。
まず腫瘍は大きく分けて良性腫瘍(イボ)と悪性腫瘍(がん)があります。腫瘍を良性か悪性か診断するためには、病理検査を行います。
エキゾチックアニマルの病気の中で腫瘍の症例は全体の約3割を占めます。近年、ペットの寿命が延びているため、腫瘍になるペットも増えているといわれています。
エキゾチックアニマルの代表的な動物の具体的な例として、ウサギは子宮腺癌、乳腺腫瘍、胸腺腫、リンパ腫などがあります。 フェレットは副腎腫瘍、膵臓腫瘍、リンパ腫などがあります。 ハムスターは体のいたるところにイボができることが知られています。
腫瘍になった場合、動物病院ではどのような治療を行うかというと、外科治療と内科治療の2つに大きく分かれます。外科治療はいわゆる手術のことです。内科治療はいわるゆる抗癌剤を使用することです。
また、県外の高度動物医療では放射線治療を行う場合もあります。
ペットの腫瘍を治療するうえで一番大事なことは、早期発見・早期治療です。日ごろから、ペットとの触れ合いを通して体をよく観察し、気になることがあれば早めに動物病院に相談しましょう。
<胸骨に腫瘍ができたウサギのCT画像>
「かふう」2013年9月6日掲載