週刊かふう連載コラム

(6)エキゾチックアニマルの腫瘍(できもの)

これまでエキゾチックアニマル(犬・猫以外のペット)にも多くの病気が存在することをお話しましたが、今回は病気の中でも腫瘍に注目してお話します。

まず腫瘍は大きく分けて良性腫瘍(イボ)と悪性腫瘍(がん)があります。腫瘍を良性か悪性か診断するためには、病理検査を行います。

エキゾチックアニマルの病気の中で腫瘍の症例は全体の約3割を占めます。近年、ペットの寿命が延びているため、腫瘍になるペットも増えているといわれています。

エキゾチックアニマルの代表的な動物の具体的な例として、ウサギは子宮腺癌、乳腺腫瘍、胸腺腫、リンパ腫などがあります。 フェレットは副腎腫瘍、膵臓腫瘍、リンパ腫などがあります。 ハムスターは体のいたるところにイボができることが知られています。

腫瘍になった場合、動物病院ではどのような治療を行うかというと、外科治療と内科治療の2つに大きく分かれます。外科治療はいわゆる手術のことです。内科治療はいわるゆる抗癌剤を使用することです。

また、県外の高度動物医療では放射線治療を行う場合もあります。

 ペットの腫瘍を治療するうえで一番大事なことは、早期発見・早期治療です。日ごろから、ペットとの触れ合いを通して体をよく観察し、気になることがあれば早めに動物病院に相談しましょう。

<胸骨に腫瘍ができたウサギのCT画像>

「かふう」2013年9月6日掲載

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