若齢のフェレットに多い事故で、異物摂取があります。
好奇心旺盛なフェレットは布切れ、ヒモ、ゴム、糸くずなどを遊びながら飲み込んでしまいます。
飲み込んだ異物は胃の中にため込まれ、フェレット自身の毛玉などと絡みつき、嘔吐や食欲不振や体重減少の原因となります。更に異物が胃を出て腸に詰まってしまうと急激に状態が悪くなるので注意しましょう。
今回は2歳のフェレットが嘔吐と食欲不振で来院しました。
飼い主さんの話では、ヒモを食べた可能性があるとのことでした。
レントゲン写真です。
明らかな異物は見当たりませんが、腸管にガスが貯まっています。これは異常です。
超音波検査でも明らかな診断ができなかったので、バリウム検査を行いました。
胃の中のバリウムが中々消えないため、胃内異物が強く疑われました。
次に内視鏡検査です。
食道が炎症を起こしています。
胃の中に入ると胃の出口から十二指腸にかけて異物が発見されました。
ヒモ状異物は内視鏡で引っ張ると腸管を傷つける恐れがあるので、開腹手術に移行しました。
胃を切開して異物を取り出します。
飼い主さんのいうようにヒモがでてきました。
フェレットを飼っている飼い主さんは異物には厳重注意してくだい。