コラム

(10)鳥たちの診察

セキセイインコ、オカメインコ、コザクラインコ、ブンチョウ、九官鳥など多くの種類の鳥たちがペットとして飼育されています。鳥たちのごはんを食べる姿や活発に遊ぶ姿は愛らしく、今も昔も人気のペットです。

しかし、突然ご飯を食べなくなったり、羽を膨らませてじっとしたり、止まり木から落ちたり、吐き戻しをしたり、下痢をしたり、お腹が膨れたり、口を開けて呼吸をしたり色々な症状で体調不良を訴えます。
このような場合、当院で行う、一般的な診察を簡単に紹介します。

まず問診といい、飼い主様からあらゆる情報を聞き出します。鳥たちは環境変化に弱く、ちょっとした変化で体調を崩したりします。

次に、身体検査を行います。体重測定、脂肪の付き具合、羽や足を触診していきます。

次に、検便により寄生虫や細菌や真菌を観察します。(必要があればそ嚢検査をします)

次に、レントゲン検査により、骨、心臓、肝臓、グリット(胃内に停留する砂)、気嚢、生殖器などを観察します。(必要があれば超音波検査も行います)

ここまでは、鳥たちにかけるストレスも少なく、多くの情報を得られるため、是非やっておきたい検査です。

次に、血液検査です。この検査は、小型の鳥たちにとってストレスになることがある為、飼い主様に十分理解して頂いて、慎重に行います。血液検査は、腎臓・肝臓機能を測定するだけでなく、数種類の病気を遺伝子検査で特定することができるので、診断価値の高い検査です。

鳥たちの診察は、早期発見と早期治療が大事です。自宅での健康管理(特に体重測定)と病院での定期検診を是非行いましょう。

レントゲン検査

血液検査の時の採血