コラム

(7)内視鏡による異物摘出

若齢のいぬ、ねこ、フェレットは食事以外に異物を食べることがあります。

若い時は好奇心が旺盛で遊びで咬んでいるつもりがつい飲み込んでしまうことがあるためです。

飲み込み易い異物の例は、おもちゃ、クッション、プラスチック製品、ゴム製品、ビニール製品、果実の種、ヒモ、コインなどがあります。(他にも飼い主が身に着けている物を食べることもあります。)

異物を食べた動物はすぐに様態が悪くなるわけではありません。時々吐いたり、体重が落ちてきたり、症状がでないこともあります。ただし、異物が腸に詰まってしまうと急激に様態が悪くなるので注意が必要です。

今回来院した1歳のネコちゃんは時々胃液を吐くという主訴で来院しました。食欲も旺盛で元気もあるこのネコちゃんはおもちゃをかじって遊ぶのが大好きとのことでした。

さっそくレントゲン撮影をしてみます。

なにやら胃の中に「人工物の影」が見えます。

このような場合は内視鏡という便利な機械があるので、開腹手術をする必要はありません。実際の異物を見ながら摘出することができます。

「あった 何かゴム製の物ですね」

それを専用の鉗子で掴んで摘出します

これで無事終了です

摘出した異物はゴム製おもちゃの一部でした。これからは気をつけてくださいね。