コラム

(7)イタリアングレーハウンドの怖い話

細い手足で優雅に走り回り、活発にジャンプするイタリアングレーハウンドは、スタイリッシュでかっこいいワンちゃんだと思います。

しかし、獣医師の立場から言えば、あの活発な行動にはヒヤヒヤさせられます。その理由は、骨折の多いワンちゃんだからです。さらに怖いことに、骨折の整復手術が難しく、手術後の癒合不全(骨折部分がくっつかないこと)が多いワンちゃんでもあります。

私の病院に来る、イタリアングレーハウンドの飼い主には、「抱っこした時、絶対に落とさないでください」「高い所からのジャンプは減らしてください」「万が一のことを考えて、ペット保険に入ってください」などと提案します。ほとんどの飼い主は、「そんなこと知っているよ」といわんばかりの顔をしますが、それでも口すっぱく言っています。

なぜなら、ちょっとした油断で、大変な事故なるからです……。

イタリアングレーハウンド5ヶ月、前足骨折です。腰の高さからの落下だったそうです。飼い主は骨折の多いワンちゃんだと認識していました。

手術前

手術後

飼い主の希望で掲載となりました。他のイタリアングレーハウンドの飼い主も参考にしてみてください。